ラストサムライと武士道
ラストサムライを見ました。沢山の人がブログってますね。いくつかトラバってみます。(^^;
いい映画だったと思います。渡辺謙はカッコイイし、大規模撮影で迫力あるし、時代考証もなかなかのもの。草木が日本のものではないため、なんとなくロード・オブ・ザ・リングに見えたりとか、忍者はあんなに沢山いないだろう、とか、そういうツッコミどころはいろいろありましたけど。。。時代劇であり、かつハリウッド映画だ、という堂々とした作品でした。
この映画のテーマは「武士道」。この映画において、武士道とは「世の中において自分に与えられた役割を“完璧”に実行する心」という解釈だったかな、と理解しています。
今年、「『武士道』解題」という本を読みました。著者は台湾の前の総統(大統領)、李登輝氏です。日本語で書かれています。李登輝氏は戦前の帝大(現在の東大)を卒業しており、日本語ペラペラみたいです。
本の趣旨はラストサムライ同様、「日本には武士道という素晴らしいものがあるのに、今の日本人は気づいていない。もうちょっと日本のことを勉強して、頑張って欲しい」というものです。
で、このタイトル「『武士道』解題」の通り、『武士道』という昔の本を解説した本なのです。この『武士道』という本は、1899年に新渡戸稲造氏(五千円札の肖像でお馴染み)が、なんと英語で書いた本で、正確なタイトルは"Bushido"です。日本では翻訳版が出版されています。
内容は「西欧文明国家に対して、日本は野蛮国家に思われるかもしれないが、それは違う。日本には武士道という確固たる人生観・道徳規範を持っており、誇るべきものだ。」と主張したものです。また、明治の世の中になり、その一部が急速に消えつつあることも認めています。当時のルーズベルト米国大統領が感動し、世界の要人に自らこの本をプレゼントした、という記録もあるそうです。
日本人は日本のことを知らない、とよく言われますが、私が上記の事を知ったのも今年です。(それまで、新渡戸稲造がどんな人か知らなかった…)
この映画を見て、これからも勉強せねば、と改めて感じました。
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※なお、この「『武士道』解題」は、「ノーブレスオブリージュとは」という副題がついています。"ノーブレスオブリージュ(noblesse oblege)"とは「高貴な人の義務」というような意味で、「人の上に立つ者が為すべき事」と武士道を捉えています。
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コメント
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トラックバックを貼って下さってありがとうございます。
nakoさんは本と絡めてあって非常に興味深かったです。
この本、是非読んでみたいですね。
投稿: あもい | 2003.12.17 12:07