納豆と豆腐の語源
豆を納めると書いて納豆。
腐った豆と書いて豆腐。
でも、
納豆はある意味「豆を腐らせたもの」
豆腐はある意味「豆を(箱などに)おさめたもの」
逆なんじゃない??とずっと思っていました。亡くなった親父も、そう言っていました。
とはいえ、釈然としないので、語源を色々探ってみました。
A説「やっぱり逆なんです説」
・豆腐も納豆も、中国から日本に伝わったものだが、中国において、呼び名が逆になったとする説(昔は逆に呼んでいた証拠がある、とされる)。
B説「これでいいんです説」
・豆腐の腐は、本来「凝固したもの」あるいは「ぷよぷよしたもの」という意味がある。
・納豆は、そのむかしお寺の台所を「納所」と呼び、そこで食べられていた豆料理のことを納豆というようになった。
(あるいは、献上する豆(=納める豆)という説もある。)
どう考えてもB説に軍配が上がるのですが、ネット上では一部でまだバトルがくすぶっている模様です。はてさて。
追記(2008.12.3)
本内容には議論があります。コメント蘭もご参照下さい。
« 交通博物館、閉館へ | トップページ | 気持ちは分かるが気持ち悪い »
コメント
この記事へのコメントは終了しました。
<豆腐の腐は、本来「凝固したもの」あるいは「ぷよぷよしたもの」という意味がある。>
書かれているこのような意味などどこにもありません。1000年も前に中国で豆腐としているのです。中国語にこのような意味はありません。「腐」にはくさる、ぼろぼろになる(組織が)に関連した意味しかないのです。他に「腐」は中国では柔らかいといいう意味があるとか、中国語を知らない人が書いているという感じがします。
豆腐という名称にはそれなりの意味があるのです。
投稿: 嵩起秀 | 2008.11.23 16:02
嵩起秀様
ご指摘ありがとうございます。おっしゃるとおり、少なくともこの記事を書いたときは、私は中国語をまったく知らない人でした。(最近勉強し始めました。)
さて、確かに、今手元の日中辞典を見ると、「腐」はいわゆる「腐る」あるいは「古くさい」という意味ですね。中中辞典( http://140.111.1.43/ )などを見ても、豆腐だけ別立ての内容の様です。
なぜB説としてこの内容を残したかというと、日本ではこの説を良く聞くのです。
http://gogen-allguide.com/to/toufu.html
など。
是非
>豆腐という名称にはそれなりの意味があるのです。
の「それなりの意味」を教えて頂けると嬉しいです。
投稿: nako | 2008.11.27 08:44
嵩起秀の考えていることを、もう少し書かせてもらいます。
現代の中国で麻腐(ゴマどうふ)、魚腐(はんぺん、魚のねりもの)、杏仁腐(杏仁どうふ)のように豆腐の性状(白く柔らかい)に似た食べ物に豆腐を略して「腐」をつけているのです。したがって、豆腐の「腐」が柔らかいとかという意味である、というのは間違いでしょう。
ちなみに、豆腐屋は腐家または腐房、豆腐を作ることを磨腐といっているのです。
豆腐は6~9世紀につくられたとされていますが、
大豆は中国で4000年の歴足があります。古代から大豆はそのタンパク質、せんい質の消化が悪く、その食べ方は限定されていました。
豆腐の作り方、すなわち大豆をふやかし、石臼ですりつぶし、加熱した後にその繊維質を取り除いた状態は大豆が「腐熟」した状態といえます。
漢方医学で「腐熟」とは、胃の中の食べ物が初期消化され、白くどろどろした状態をいいます。この腐熟の腐は、組織がぼろぼろになるという意味の「腐」です。 まさに、繊維質(おから)を取り除いて、にがりで固める前の状態です。大豆を腐熟させたもの、ということで「豆腐」になったものと嵩起秀は考えています。(この説は公に認められているものではありません)
投稿: 嵩起秀 | 2008.11.29 21:01
嵩起秀さま
コメントありがとうございました。
おっしゃるように、「"腐"の文字自体には、"ぷよぷよした物"という意味はないだろう」というご意見に関しましては、納得いたしました。
http://ja.wiktionary.org/wiki/%E8%85%90
に
「府」はものを詰め込んでしまい込む倉でびっちりとくっつくの意を有する。肉がくさってくっつくの意。
とあります。
---
また、にがりを加えるまえの形状を語源とする説、面白いですね。そうなのかもしれません。
結局、ややこしいのは豆腐自体は発酵食品ではないという所ですね。(臭豆腐や豆腐ようなどもありますが)
投稿: nako | 2008.12.02 20:03
<「府」はものを詰め込んでしまい込む倉でびっちりとくっつくの意を有する。肉がくさってくっつくの意。とあります。>
こういう考えを書いたものを見かけますが、中国語ではそのような意味、由来はありません。
「府」は、官府・国府・政府・幕府・総理府に使われる府の他、書類や財宝をしまっておく書庫、庫という意味がありますが、「びっちりとくっつくの意」「肉がくさってくっつくの意」などありません。(日本でもないでしょう)
単に、庫に肉類を貯蔵するとくさるから「くさる」ことを腐という字にしたのではないでしょうか。
いわれていることは、腐豆の腐を説明したいがためのものでしかないと考えています。
それにしても、肉がくっつくことと豆腐とどういう関連があるのでしょうか? 分かりません。
投稿: 嵩起秀 | 2008.12.02 21:34
ん?
一部しか引用してないから意味が通じなかったかな?
私はむしろ「ぶよぶよした、と言う意味はこの文字にはない」という意味で引用したのですが。
元のURLを参照下さい。
なお、その内容についてご意見がある場合は、ぜひ「ノート」に書かれると良いかと存じます。
>腐豆の腐を説明したいがためのものでしかないと考えています。
そのような意図はありません。
投稿: nako | 2008.12.03 11:35
どうも私の書き方が悪かったようです。
<「府」はものを詰め込んでしまい込む倉でびっちりとくっつくの意を有する。肉がくさってくっつくの意。とあります。>
豆腐の腐に関してのこの説の内容も承知しております。その上で、腐には「くっつく、集める」という意味など全くないことから、このことについて、「腐豆の腐を説明したいがためのものでしかないと考えています」といいたかったのです。
失礼しました。
投稿: 嵩起秀 | 2008.12.03 18:01