最近ウィルスが増加した理由
私が通常使っているメールアドレスに、一日50通位のウィルスメールが届いています。数ヶ月前までは、せいぜい数通だったので、異常事態といえるでしょう。しかも、この状態が続いています。こういうものが企業内にはいると、多大な損害になります。
この増加に関して、ウィルス自体の感染力が強くなっている事も考えられますが、他に何か「大きな変化」があったのでは?と、考えてみました。
過去のウィルスは、誰が送ったかがすぐに分かるウィルスであったと思います。つまり、Fromの欄に感染者のアドレスが入っていたわけです。
ところが、最近のウィルスは、Fromの欄もランダムに偽装します。よって、メールアドレスを見ただけでは、誰が感染しているのか分からなくなっているのです。
(Fromに私のアドレスが入ったウィルスメールが送られている様なのですが、私は感染していないのです。)
ですので、ユーザに「罪の意識の変化」が起こったのではないか、と考えました。
つまり、技術的に「キミ、感染してるよ!」と追求されにくいので、対応スピードに変化が起こっているのではないか。そして、以前であれば「私のPCがウィルスに感染してしまい、皆様には多大なご迷惑をおかけしました」なんてお詫びメールが来たこともありましたが、最近はあまり無いのではないかと思います。
定量的な話だと思いますが、「わかりにくくなった」事によって、加害者意識が減少し、代わって被害者意識が増大してきたのではないか。
それによって、「ヒトの意志による抑制力(モラルの力)」みたいなものが低下し、感染が収束しにくい構造になってきたのではないか。そんな風に考えました。
で、こうなったいま、改善する方法は3つ。(3つとも必要)
1.「わかりにくい」状況でも、一人一人が「モラルの力」を持つような心構えを持つ様呼びかける。で、この2.を推進するのも、結構カンタンではないと思います。2.「わかりにくい」状況を、「わかる」状況に変える。すなわち、「ウィルス感染チェックプログラムをOSに組み込む」様な方法、あるいは「メール発信元のIPアドレス問い合わせから、感染者が特定できるような仕組みを作る」様な方法。
3.(これは以前から同じなのですが)ウィルスに感染しにくいソフトウェアに置き換えていく。
それは、「ネットは自由であるべきだ」という考えがあって、一括支配体制的な改善方法が浸透しにくい。総背番号制的なやり方は、Microsoftの情報統制として受け取られ、ユーザ離れを生みかねません。
そして例えば、ウィルス対策ソフトをOSに組み込もうとすると、Microsoftが全て費用負担をするばかりでなく、生じた損害への賠償まで請求されかねない意見に世の中が変わっていく、という様な「問題」があります。(「問題」というのは、そんな方法はMicrosoftは取らない、ということです。)
Windows独占体制、ネットの自由、ユーザの爆発的増大、ソフトテクノロジーの進化、ブロードバンド化、各社のビジネスモデルの維持……いろいろな状況・主張の狭間に、この問題が生じているのだと考えます。構造的に存在する、必要悪的な役割になってきている、とも考えられます。
それにしては損害が大きいですけれども。
---
ビルゲイツ氏のセキュリティに対する取り組み表明の文章には、上記の問題と折合いをつけながら、(きわめて少しずつ)2.と3.の方法を推進していく、という内容と受け取りました。
過去20年間に、テクノロジーは驚くほどの進歩を遂げました。その成果は、可能な限り多くの人に活用されるべきものであり、僅かな数の人間が犯す犯罪的な行為によって、その他多くの人達が享受すべき膨大な利益が阻害されるような事態は、断じて容認することはできません。文章はかっこいいんですが…一面的。やっぱり、アメリカ的ですね。(^-^; でも、できることは是非やって欲しいと思います。
ともかく、ITへの不信に発展しないうちに、何とかしないといけません。
で、結局どうすりゃいいの?何ができるの?とおもったら、まず「1,」をやりましょう!多少の出費と、「何で俺があんなヤツのために」という、恨み・ねたみ・ひがみを捨てる覚悟が必要かもしれませんが、それでもきっと無駄では無いはずです。
« 首を寝違えた時に | トップページ | 金曜日 雨後晴れのさくらかな »
コメント
この記事へのコメントは終了しました。
トラックバック
この記事へのトラックバック一覧です: 最近ウィルスが増加した理由:
» 日本を標的にしたウイルス [外かんのできる街で]
なころぐ: 最近ウィルスが増加した理由
定量的な話だと思いますが、「わかりにく [続きを読む]


50までも行かないですが、最近2,3通は絶対来ます。で、ほとんどNetSky付きです。
ちょっとしたメッセージがいつもついてあって、
You are bad.
とか書かれている。「てめぇこのやろう」ってな感じで、トラックしていって何とか送り主を捕まえてやりたいのは山々ですが、無理。ホント腹が立ちますよね。
被害を受けた側はその責を誰かに求めたいところがあって、それが不明になってしまったことが蔓延の理由になっているというのはきっとそうでしょうね。
「モラルをもつ」というのはきっと自分の端末を保守するってことでしょうけど、最近、このコストってバカにならないなと思い始めました。なんだかワクチンソフトを作っている会社の一人勝ちみたいな状況はありますね。
僕はやっぱり根本的解決にはnakoさんのおっしゃる「2」の方法しかないのかな、なんて思っています。
投稿: だいぢろ | 2004.04.02 10:59
コメントありがとうございますm(_ _)m
年間4000円でしたっけ?「もったいないなぁ」と思うんですが、…やっぱり仕方がないことかな?ああいうソフトもVirus対策等のセキュリティ以外のバリューを付加できれば、「もったいない」感を軽減できると思うんですけどね。
投稿: nako | 2004.04.05 09:16