オタクとヤマンバギャルとの共通点と相違点
以前「ツッパリとオタクの共通点」という事を書きました。
・「社会の理想的主流に抗う」という点が共通している。
・リカードの比較生産費説的考えると、なんだか説得力があるような。
切り口は「理想に抗う」という事でした。似ていることですが、「普通の人と違う理想(美意識)を目指す集団」という観点で見ると、オタクとヤマンバギャルも同じくくりができるのではないか、と思いました。
ヤマンバギャルといえば、数年前にブームが終演しながら、最近復活してきているファッションです(一度記事にしました)。スーパーガングロ、ものすごいシャドウを入れる等、きわめて特徴的なメイクをする少女たち。
美意識が違うクラスターとして、社会は分類されているのかもしれません。美意識と哲学とはかなり関連が深いので、違う集団に移ると、かなりの疎外感、不安感を感じたりします。逆に言えば、美意識にはそれぞれ引力(求心力)があるのです。
ただ、「ツッパリ」や「ヤマンバギャル」と「オタク」には決定的な違いがあります。「オタク」が無くならないことです。でも、ツッパリを「青少年期反社会的行動に美意識をもつ集団」、ヤマンバギャルを「異常な化粧・服飾に美意識をもつ集団」と一般化すると、無くなってはいないのかも知れません。そう言う意味だと、オタクというのはかなりメタな括りということが言えますね。
あれ?そう言えば、オタクに共通な美意識ってなんだろう?
逆に考えて、例を挙げれば、ヤマンバギャルとコスプレイヤーの違いはなんだろう?ということですね。
コスプレイヤーは、すでにある「キャラクター」という物を利用するが、ヤマンバギャルがいないと、ヤマンバギャルが存在し得ない、と言う違いでしょう。
アニメオタクがいなくてもアニメは問題なく存在する。
鉄道オタクがいなくても鉄道は問題なく存在する。
音楽好きがいないと音楽は廃れる。
ヤマンバギャルがいないとヤマンバファッションは廃れる。
(ヤマンバそのものには現在は意味がない)
そう言う意味だと、ツッパリあるいは通常の趣味集団と違ってオタクが特徴的なのは、「既に存在している概念、モノに対して、通常理解される形、支援者として期待される形とは違う形式で自分なりの美意識を持つ」という「手法の違い」ということですね。
ただし、これだとエロゲーオタクはオタクではないことになります。「あのアニメ絵は本来は子供向けの絵であるところに意味がある」という観点で見れば、オタクということになりますが…
また、このままだと「オタク」と言う概念と「萌え」という概念は独立しているものだと考えられます。軍事や鉄道に萌えがないことから考えると、当然かも知れません。
むずかしいなぁ。なんだか、まだピントがずれているような気がするんですけどね。
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コメント
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nakoさん、こんにちは。
いつも鋭いセンスで素早くクリッピングされているニュースと、読んで非常に面白い記事に感心、感動し、感化されています。
ヤマンバで過去にシブヤ経済新聞(http://www.shibukei.com/)で「ヤマンバ復活?」という記事が出ていましたので、ご参考になればと思い(もう呼んでいるかもしれませんね)。。
ここです↓
http://www.shibukei.com/special/2004/03/26/index.html
歴史的? というかこれまでの流れも詳報していて、面白い記事です。
投稿: aman | 2004.08.11 17:04
ぎゃ! リンクが変になってしまいました。すみません。
投稿: aman | 2004.08.11 17:06
amanさん、コメントありがとうございます。そこまで褒められると、照れてしまいます(*^-^*)
参考にさせて頂きます。ありがとうございます!
投稿: nako | 2004.08.12 12:00