台風に関するいくつかの疑問
★今回の台風23号は「トカゲ」という名前がついている。どういうこと?
・台風にはアジア名というのがつけられている。
・カンボジア、中国、北朝鮮、香港、日本、ラオス、マカオ、マレーシア、ミクロネシア、フィリピン、韓国、タイ、米国、ベトナムの14カ国が、持ち回りでつけている。
・日本から出している名前は、すべて「星座の名前」がつけられている。船員の方にわかりやすいように、という配慮と思われる。
・というわけで、台風23号は、たまたま順番で日本が出した名前がアジア名として採用されており、その名前が星座「トカゲ座」からとったモノだったから、「トカゲ」なのである。(今年の名前一覧)
★台風が温帯低気圧に変わるって、どういうこと?
・台風は「中心付近の最大風速が17.2m/s以上」の「熱帯低気圧」のこと。
・「熱帯低気圧」と「温帯低気圧」は、パワーの構造が違う。
・「熱帯低気圧」は、暖かく湿った空気の上昇下降パワーで出来ている。
・「温帯低気圧」は、暖気と寒気のせめぎ合いのパワーで出来ている(だから前線を伴う)。
・もともとは熱帯低気圧である台風が、ある程度北上した時、寒気を引き込んで、だんだん構造が変わることがある。これが台風の温帯低気圧化、である。
・台風→「熱帯低気圧」というのは、風速が17.2m/s以下に「弱まった」と言える。台風→「温帯低気圧」になるというのは、必ずしもそうではない。構造の変化である。
・台風から変わった「熱帯低気圧」が台風に復活することはある。「温帯低気圧」が台風に戻ることはない。
・17.2m/sというのは34ノットにあたり、気象学上の「風力8」にあたる、一つの基準である。
・ちなみに、「typhoon」の定義は、「32.7m/s(64ノット以上)の熱帯低気圧」であり、「台風」より条件が厳しい。
と、ココまで、TBSの森田さんのQ&Aサイトの要約です(他も参考にしてますが)。さすがは日本のお天気シーンをリードする森田さん、ものすごいデータベースですね。
ちなみに、
★「台風」の名前の由来は?
・「台風」→「typhoon」ではなく、その逆。明治中頃に、typhoonから「台風」という名前が付けられた(もともとは「颱風」)。台湾の方から来る、という意味を込めたらしい。(それより昔は「野分き」等と言っていた)
・では、typhoonの語源は?…これは、森田さんも同じ質問に対して2種類回答しています(^-^;
・中国語の「大風(ターフェン)」が語源。(ここ)
・ギリシャ神話に出てくるテユホンという、「嵐を起こす怪物」が語源。(ここ)
・もう一つ、アラビア語の「ぐるぐる回る(tufan)」が語源、と言う説もある。(ここ)
台風には、まだ分からないことが多い、と言うことですね。
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