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2005.01.25

言った言わないの話

 ご存知、NHK vs 朝日新聞、という大一番。

 取材と報道、という問題。

 警察なら、取り調べと刑事裁判。勧誘なら、勧誘電話でのやりとりと契約。デートの誘いや、婚約に至るまで。

 特定の目的のために、相手に意思確認をするための会話。ここで生じる問題が、いわゆる「言った言わないの話」という問題です。

 これが、ただの記憶違いだったり、事実隠蔽のためのウソであったりするなら、話は簡単です(TBSの拉致被害者誤認問題はこれですね)。ややっこしいのは「そんなつもりで言った&そんなつもりで言わない」という場合。

---

 朝日新聞の記事には

(NHKの)松尾氏が、政治家からの「圧力とは感じた」と明確に述べていた
 としています。

 一方、NHK→朝日の公開質問状には

松尾元放送総局長は、1月9日昼過ぎに御社記者から取材を受けた際に、「安倍・中川両氏からもすでに取材している。全部わかっている」「政治的圧力を感じたでしょう」と執拗に問いただされた、と話しています。
 としています。

 この問題、ひとつキーになるのは「(政治的)圧力」の定義が明確にされていないことです。両者や国民が、違う意味範囲で捉えている可能性がある。

---

 別件ですが、日本語の行き違いの極端な例が、日本テレコムの勧誘にクレーム、という記事。記者からの質問に、日本テレコムの広報室は

「断る意味での『結構です』を『了解した』と思い込むなど、何らかの言葉を加入意思として受け止めた可能性はある。今後代理店への指導を徹底したい」
 とムチャクチャ言っています。「さすがはソフトバンク系、Y!BB部隊がそのまま流れているのか」とか考えてしまいます。

---

 最近つとに感じるのですが、日本語は、主語が明確でなくてもつかえますし、「しかし」や「それで」などの接続語は論理的には意味がつけにくいなど、「うけとるほうが勝手に受け取れる率が高い言語」だと思います。また極端な例を挙げますが

・「君はカレーを注文した。だから僕もカレーを注文した」

・「君はカレーを注文した。だけど僕はカレーを注文した」

 この二つとも、文章として成り立ちます。そして、「僕」の行動・判断の原因は、この文章からは断定できません(「君がカレーを注文したこと」だけでは、判断の材料とならない)。でも、会話を受け取る側は、文脈で適当にその原因を推測し、「あ、そう」として、会話としては成り立ちます。

 内容(原因の推定)を厳格にしようとすれば、「だから、じゃ分からない。どうしてそうなの?」と追加で聞いていくことになります。でも、それも全ての会話で行おうとするには、限界がありますよね。

 だから、主張の論拠が明白でないことが多いと思います。

---

 個人的には朝日側に厳しい目をしてしまうのですが、ここでは自制して考えます(そして憶測が入ります)。朝日側もNHKの松尾氏をだまし打ちにしようとして、取材したのでは無いのだと思います。

 朝日の正義は「NHK社員のほとんどが、この放送をそのまま流す事を望んでいたはずなのに、それを上層部の一部が自民党議員におもねって、内容をひっくり返した。そのベールを暴こう。松尾氏も、本当は自分たちと志が同じはずだ」というものだったと思います(私の推測)。ですから、NHKの人が何を言っても、それによって自分たちの正義がゆらぐわけではないので、その通りに聞こえてしまうんだろうと思います。

 で、NHK側は、あくまで自分たちの立脚点のバランスで、番組を伝えようとしたんだと思います。そのバランスの右側には、自民党という「おもり」がぶら下がっているとは思いますが。

 今は、松尾氏と朝日側は火花が散っている状態ですが、インタビュー当時は、ひょっとしたら結構朗らかで、マッタリしてたんじゃないだろうか。

 「NHKの現状って、よくないよねー」程度のノリなら、ノッてきたのかも知れない。

 じゃあ、なぜ松尾氏は朝日と戦うのか。NHKの戦略としては、松尾氏をクビにするより、懐柔して味方につけ「朝日にそんなこと言ってない」と言わせた方がイイに決まってます。

---

 朝日側に厳しい見方をすれば、上とは別のストーリーも思いうかべられます。最初から偏向報道を目的として松尾氏にインタビューし、本人はまったくその気はないのに、「結構です」の話と同じように言質を取り…、ということもあり得ます。

 報道機関というものが、「だれかが発言したから、それが真実だ」という態度では、事実誤認報道が量産されるだろうし、真実の報道なんてありえないよね、という批判もできます。

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 結局、両者の(報道に対する)「正義感」「価値観」の違いがあつれきを生み、その代理戦争として「言った言わない」の話をしている形になっているのだと思います。

 実際どうだったか、両者がどういうつもりだったのかはわからない。

 些末な「言った言わない」の話をしていても始まらないし終わらないし、この正義感・価値観の違いというのを短い時間で埋めるのは無理なので、私はこの問題が本質的にクリアになることはない、と考えます。それは、現状の日本社会の思想では、仕方がないことだ、と素直に思います。

 まったく「気のない相手」を無理矢理デートに誘ってドタキャンされ、「ええ?!今週末は空いてるって言ってたじゃない!」と抗議して、言った言わないの話に決着をつけようとしても、二人の未来には無駄であることと同じように思えてきます。


P.S. 事実認定に関しては、こういったことを防ぐために「発言の裏付けは取ったんですか?」ということ(警察でいう物的証拠)になるわけですが、朝日新聞側はただ「松尾氏が豹変したのは許せない」という反論ですね。

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