土曜の夜、居酒屋で豚串をかじり、それをビールで喉に流し込んでいると、携帯電話にメール着信がありました。以前勤めていた会社の先輩からでした。
私は、数日前に「春一番」という記事のなかで、
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困ったことに、以前勤めていた職場では、私以外の全員が格闘技フリークでした。
世田谷区・明大前に、「梵婆家(ボンバイエ)」という居酒屋があります。猪木のかけ声にちなんだ店名で…
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と書きました。メールは、その(格闘技フリークの)先輩からの、「ボンバイエはかけ声じゃない!」というツッコミでした。
たしかに、猪木が「ボンバイエーー!」と叫んでるわけではなく、あれはテーマソングでした。失礼いたしました。お詫びして訂正致します。
以下、その先輩からのメール大公開。
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「ボンバイエ」は猪木の掛け声ではありません。
モハメド・アリがフォアマン(チャンピオン)とアフリカのキンシャサで戦い、下馬評を覆す大逆転勝利をはたした、所謂、「キンシャサの奇跡」(これも重要です、覚えましょう)の時、アフリカンのファンが大合唱したのが、「アリ!ボンバイエ!」訳:「アリ!奴を殺せ!」です。
これが曲となり、その後のアリの登場テーマ曲になりました。
ここまでが、基礎編です。
数年後、東京にて歴史的異種格闘技戦「猪木vsアリ」がおこなわれました。
結果はあまりにリアルファイトに近くなり、引き分け。
その際、猪木の健闘を称えたアリは、自分のテーマ曲を猪木に送りました。
それを アリ⇒猪木に変えたのが、「イノキ!ボンバイエ!」です。
その後は猪木の登場テーマ曲となり、代名詞となりました。つまり、登場テーマ曲名であり、歌詞の一部なのです。
因みに猪木の掛け声は、「ダーッ!」です。
社会に対し、元部下の失態を嘆きます。
すぐに訂正分のブログ掲載を求めます。
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ああああっ、情けない部下で誠に申し訳ございません。m(_ _)m 携帯メールでこんなに長い内容をお送り頂くなんて、お手を、いや指をわずらわせてしまって。m(_ _)m こんな私ごときのブログごときに、パケ代的にも、だいたいその携帯電話は会社(以下略
…で、はてなに、同様の質問「ボンバイエってなんですか?」というのがありました。
そこからたどっていくと、ボンバイエの語源は、コンゴ民主共和国のことば:リンガラ語の「Boma Ye(ボマ イェ)=奴を殺せ」だそうです。キンシャサはコンゴの首都、もっとも、キンシャサの奇跡(1974年)当時はまだザイールとよばれていました。あとは、いただいたメールの通りです。さすがです。押忍!
以下、ご参考まで。
◇リンガラ語圏はこのへん(コンゴには、コンゴ民主共和国と、コンゴ共和国があるようです)
◇リンガラ語については、ここを参照。
◇このキンシャサの奇跡の話は、映画にもなっているようです。(「モハメド・アリ かけがえのない日々」)
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