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2005.02.15

伊香保温泉とセカチューと氣志團

 氣志團 ~「One Night Carnival」より~
 「♪チャチャチャチャ チャララチャチャ あふぅ!」

 骨休めには温泉を♪

 群馬県の伊香保温泉に一泊旅行で行ってきました。「黄金の湯」と呼ばれる温泉にざぶーんとつかります。豊富な鉄分のために、もやの様な茶褐色の成分が、浮き沈みしています。

 「あふぅ~」じんわりと、しみじみと。実に気持ちいい。

 湯上がり。PCを持ち込み、レンタルDVDで「セカチュー」を借りて、浴衣姿で鑑賞しました。泣ける映画ではなかったんですが、温泉につかるように、しみじみとしました。

 劇中で、主人公(男)の「サクちゃん」は、「萩原朔太郎」から名付けられた、と言っています。

 「ああ、智恵子抄の?」
 「いや、そっちじゃないほう」

 というセリフがあって、「萩原朔太郎って誰だっけ?」と頭に引っかかったままでした。

 翌日、伊香保温泉の中心街、有名な「石段」を登りました。360段もあって、息はハァハァ、胸はドキドキ、ひざはガクガク。ほぼ登り切った所に、石段街を説明する案内板があります。そこになんと、「萩原朔太郎」の名前が!

 彼は、伊香保からさほど離れていない、前橋市の出身。「智恵子抄」の高村光太郎と並び称される、散文詩の巨人です。この伊香保の街並を「静かな華やかさ」と評して愛したそうです。

 私もこれを機会に、詩的感傷に浸ろうと思い、眼下の石段街を眺めました。しかし、彼が訪れたのは戦前の頃で、現在の街並は決してキレイとは言えません。

 それに、石の階段を上っている間、何故かずっと頭の中に流れていたのが

 「♪チャチャチャチャ チャララチャチャ あふぅ!」

 なのです。

 いくら街並がキタナイとはいえ、氣志團の木更津とは雰囲気は違うし、…なぜだなぜだ?!

 さきほどの萩原朔太郎の案内板を読んだ後も、頭の中は「瞳を閉じて~♪」ではなく「あふぅ!」なのです。

 石段をくだり始めて、ようやく分かりました。

 いしだん → きしだん

 そもそも私ごときには、詩的感傷に浸るなんてことは出来っこない!のでした。

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