昼下がり、陽気な反警察ジャーナリスト
もう、ひと月ほど前のことですが。1月のある日の昼下がり。
突然、私の働くオフィスに、陽気なジャーナリストがやってきたのでした。
「あのー、お忙しいところスミマセン!私、ジャーナリストをやっています、寺澤と申しますが…」
終始ニコやかな笑顔と、時折混ざる笑い声。応対した私からの、「ジャーナリストって、どんな…?」という問いかけに対しての発言内容も印象的でした。
「あの、僕の名前をグーグルで検索してもらえれば、どんなことをやっているか分かると思います。2ちゃんねるでもスレッド立ったりしますし。アッハッハッハ!」
いきなり普通の青年(=私)に、そんなことを言っても、普通は分からないんじゃないかなー?変わった人だなー?
どうして、一目で私が「グーグル」も「2ちゃんねる」も知ってる人間だって見抜かれたのかなー?私が変わっているのかなー?
…彼は「寺澤 有」さんと仰る方で、主に警察の不祥事を扱うジャーナリスト。私のオフィスに来られたのは、その取材の一環でした。
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寺澤氏がこの取材などを元にして書かれた記事は、
【衝撃スクープ】
多発する偽造通貨事件のウラで大不祥事が発覚
“警察が「ニセ札」で裏金作り”を告発!
(『週刊現代』3月5日号)
という記事です。内容を私なりに解釈すると、
◆偽造通貨の届け出を促進させるため、届け出た人に謝礼金を出す「偽造通貨届出協力謝金」という制度がある。最高、1件に付き1万2千円。
◆まず、国民はほとんどこの制度を知らない。謝礼金をもらったという話を聞いたことがない。
◆しかし、「偽造通貨届出協力謝金」は、これまで支払われている公式的な記録が数多く残っている。
◆この記録に書かれている住所を元に、謝礼金をもらったとされる人を訪ねてみて、もらった覚えがないという人が多数存在。
◆よく見ると、最高額が1万2千円と決まっているはずなのに、それ以上支払われている件もある。
→警察が偽札事件をでっちあげ、謝礼金をちょろまかして国庫から受け取り、裏金にしているのではないか、と推測される。(もしそうだとしても、チェックが出来ない)
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そんな激しい内容をお書きになる寺澤氏ですが、最初に述べたとおり、実際はとにかく明るくてバイタリティある印象を受けました。取材に対する熱心さと、その熱心さがもたらす威圧感を隠してくれる明るさは、素晴らしいと思いました。
アマチュアであるブロガーと、本職であるジャーナリストやライターの違いは、企画力・文章力より取材力である、と誰かが言っていたのですが、まさにそのように感じたのでした。
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私感ですが。
警察の裏金騒動は、その後の対応の手ぬるさをもあいまって、極めて残念ですね。北町警視庁と南町警視庁に分割して、相互に監視して欲しいくらいです。
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