試験に出る堀江英単語
堀江式英単語学習帳「ほりたん」というのが出版されるらしい(参照)です。ご本人は全然英語がしゃべれていなかったので、どうかと思うんですけどね。
一方、堀江さんの騒動のおかげで、最近覚えた英語というのも確かにあります。それをリストアップしてみました。これこそ、本当の「ほりたん」です。
★「ポイズンピル(poison pill)」(→参照)
直訳すると、毒薬。
ライブドアがニッポン放送を買収しようとしていても、ニッポン放送が大量の株式を追加発行すると、当然買収されにくくなります。こういう買収対抗手段のことを「ポイズンピル」といいます。
株式の大量発行は少々キタナイ手段ですし、その後の対応などを考えるとあまり得策ではないため、「毒をもって毒を制す」的な手段なのです。
★「ホワイトナイト(white knight)」(→参照)
直訳すると、白馬の騎士。
ニッポン放送の44%強の株を持っているライブドアにとって、10%以上の株を持つ村上ファンドが味方についてくれれば、それで支配ができます。逆に、フジテレビにとっても、村上ファンドが味方についてくれれば、形勢逆転ができます。
いわゆる「キャスティングボート」をもつ存在のことを、「ホワイトナイト」とよぶのです。村上氏の外見的なイメージは、騎士というようりおぼっちゃまくん見たいですけど。
★「クラウンジュエル(crown jewel)」(→参照)
直訳すると、王冠にはまってついている宝石のこと。
「展示されている王冠が欲しくなって注文した。しかし、王冠を入手する前に、その王冠にはまっていた宝石が外され、他に転売されてしまった」となれば「ふざけるな」という話ですよね。
ニッポン放送は、フジテレビの株を22%所有しているから価値がある、とも言えます。ライブドアが買収完了するまえに、これを売却されてしまうと、ライブドアとしては困ってしまいます。あるいは、50%以上を占めるポニーキャニオン株も、大事な資産です。
このフジテレビ株、ポニーキャニオン株のことを「クラウンジュエル」というのです。
逆に、これを売却してしまおうとするフジテレビ側の戦略を「焦土作戦(スコーチド・アース・ディフェンス)」と呼ぶそうです。
★「プロクシーファイト(proxy fight)」(→参照)
この言葉をはじめに聞いたとき、よもや経営ビジネス用語だとはおもいませんでした。
IT用語で「プロクシー」と言えば、プロクシサーバ(代理サーバ)の事ですよね。ネットワークのセキュリティを保ったり、ネットワーク負荷を軽減させるために配置されます。
また、隠語で「串鯖」などと呼ばれ、やばいサイトにアクセスしようとするとき、身元(自分のIPアドレス)を隠すために使われることもあります。多数のプロクシサーバを経由してアクセスすることを「多段串」と言ったりします。
この言葉は、そんな「串鯖」を巡る戦いのことなのかと思ったら、全然違いました。あくまで金融・ビジネス用語です。
フジテレビもライブドアも、50%の株式を取得できない場合どうなるか?
この二者以外の株主から、株主総会の議決権に関する「委任状」をもらおうとする争奪戦になることが予想されます。この委任状争奪戦のことを「プロクシーファイト」と言うそうです。
★「パックマンディフェンス(pacman defence)」(→参照)
パックマンとは、あのゲームの「パックマン」。普段はモンスターに追われていますが、特定のエサを食べると、逆にモンスターを食べることが出来ます。
買収されそうな会社(ニッポン放送)が、買収しようとしている会社(ライブドア)のことを、逆に買収しようとすることを「パックマンディフェンス」と呼ぶそうです。「逆襲するぜ!」という意気込みを感じさせる言葉ですね。
この言葉は国際的な用語らしく、中国語のサイトにも「拍克曼式防御」として出ていました。(拍は本当は巾へんですが)
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アメリカでは、すでにこういう用語が成立するくらい、株を巡るいろいろな戦いが繰り広げられてきていたわけですが、日本では馴染みがなかったのです。しかし、今回の件で、広く知れ渡るようになったのです。
一般の日本人が、いかに何も考えていなかったかが、この事実から見ても浮き彫りになります。ホリエモンは、資本主義の未来からやってきて、ポケットからいろんな道具(手段)を出してきている、と言う感じでしょうか。
それより、エンタの神様の中で、だいたひかるが「堀江社長は、ホリエモンと言うより、スネオだ」と言っていたのが笑えました。
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