神田「まつや」のざるそば
「ずるっ、ずぼぼぼっ」
蕎麦は、音を立てて食べるもの。
ざるの上に盛られた蕎麦色の蕎麦、そのつやつやした上の方をひとつまみして引き上げたら、注意深く蕎麦猪口におろしていき、上の方はつゆにつけず、口を近づけ一気に
「ずるっ、ずぼぼぼっ」
と吸い込み、数回噛んで、喉から胃に放り込みます。
さっそくもうひとつまみ。まず唇でひんやりとした感覚、舌の上を滑る蕎麦の感覚のあと、つゆの味、醤油とも砂糖ともダシとも言えない、独自のキメを持ったつゆの味が感じられ、蕎麦を噛むことによって、泡雪の様な穀物の甘みと香りが口に広がり、そし爽やかな勢いで喉を通っていく。
この一連の経験が、そばを喰う、というものです。
金曜日の昼、神田の名店「まつや」に行きました。混み合う店の一番奥に座り、注文したのは「ざるそば」です。実は「端境期」と言って、夏は蕎麦の「オフシーズン」なんですが、さすがは名店の味、美味しかったです。
わさびやネギは、つゆに混ぜるより、蕎麦にのせて食べる方が好きです。まつやのつゆは、そんなに濃くないので、しっかり付けて食べても大丈夫。近くの「藪そば」はつゆが濃いので、少なめに付けた方が良いかもしれません。
一気に食べてしまいました。まさに、のどごしの食べ物--とおもって隣のサラリーマンを見ると、昼間っから一人でビールをごくごく飲んでいました。まつやの蕎麦、昼下がりのビール、この人の喉はなんて幸せ者なんだろう。
そうそう、このサラリーマンも食べていたのですが、ここの焼き鳥は超オススメです。塩・たれ、両方行きたいですね。
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