地震と根ットワーク
私の祖母が、いま千葉に住んでいます。先日の千葉の地震では、きっとコワイ思いをしたのだろうと思います。祖母は、なにより地震とB29が嫌いです。B29が嫌いなのは、祖母が戦時中、埼玉・大宮にある氷川神社で、当時3歳の息子(=私の父)をおぶりながら、機銃掃射を受けたため。
地震が嫌いなのは、祖母自身が3歳の子供のとき、関東大震災があったためです。いまから82年前の9月1日。間一髪でつぶれかかった家を飛び出し、竹藪に逃げたそうです。
その当時、祖父は9歳で、神田に住んでいました。
火事から逃れて神田川に飛び込む人(おぼれ死んだ人が多数)、上野の山に逃げた人(その後火事になり、焼死した人多数)を横目に見て、大八車を押しながら埼玉県方面に逃げていったそうです。
当時の「苦難」というのは、本当に死と隣り合わせですよね。
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この一年の間に、新潟中越地震、スマトラ地震、千葉・仙台の地震があり、これら踏まえて、あたらしい動きがいろいろありました。
・地震の初期震動(P波)をとらえて分析し、本震動(S波)がくる前に「15秒後、震度5の地震が来ます」と通知するシステム。
・スマトラ沖地震の教訓を生かした広域津波警報システム
・エレベーター閉じこめに対する対応
・歩行帰宅者の支援マップ
・長周期地震動の影響の調査
とくに、一番上の緊急地震速報は、非常に大きな力をもったシステムだと思います。
◇ITmedia :ネットワークが家を守る? 緊急地震速報を活用した自動防災システム
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冒頭に書いた「祖母が竹藪に逃げた」という話、竹藪に逃げたのには理由があります。竹藪は、竹の地下茎が張り巡らされているため、比較的地盤が安定している、と以前から言われていたそうです。(斜面や川辺にある竹藪は別)
祖父が川に飛び込まなかったのも、江戸時代からの地震の教訓で「川には飛び込むな」というのを聞かされていたから、だそうです。
土木・建築を守る構造というあみ目、そして各種交通網、ITネットワーク、さらに知恵と教訓を十分に交換していく相互のコミュニケーション。こういったネットワークをしっかり根ざしておけば、自分や家族の生活という大きな幹を支えるのにも安心なわけですね。
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