真空管の涙
真空管オーディオといえば、クラシックやジャズの愛好家などがこぞって使う、暖かみのある音が魅力の高級オーディオです。アンプと呼ばれる機材に使われています。
そんな真空管を取り扱っている、とある音響関連機材商社の事務所に、デモ用に真空管アンプと高級スピーカーがおいてあります。
平日の昼間、そのオーディオセットからは、来社するお客さんのために、時折クラシックが流れたり、NHK-FMが流れたりしています。
ところが。
17:30を過ぎ残業時間になると、そういった音楽は止められ、「あるモノ」が流れてきます。
音に暖かみを与える真空管のアンプ(多分100万円くらい)を通り、心地よい音を奏でるはずの高級スピーカー(これも多分100万円くらい)を通り、毎日夕方に流れ出てくる音、それは、
「綾小路きみまろの漫談」なのです。しかもかなりの大音量。
その事務所に年配の女性が二人いまして、その人達の独断と偏見できみまろCDがセットされるらしいです。暖かみのある心地よい「ダミ声」が奏でる言葉は、『有効期限の切れた夫と賞味期限の切れた妻』『厚化粧 ハエはとまれど 蚊は刺せず』『つつしんでおよろこびもうしあげます』。
もちろん何を聞こうと人の勝手なんですけどね。真空管の気持ちと、オーディオ好きであろうその会社の社長の気持ちを思うと、多少泣けて来ます。
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ご挨拶が遅れましたが、新年『つつしんでおよろこびもうしあげます』。
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コメント
この記事へのコメントは終了しました。
いつも楽しく読んでます。
やっぱ高級スピーカはBOSEだったんですかね?w
今年も頑張ってください!
投稿: のきとよ | 2006.01.14 09:31
>のきとよさん
>高級スピーカはBOSEだったんですかね
はっはっは(^_^;「坊主ではありません。禿げてるだけです」みたいな。
素敵なコメントありがとうございます。
投稿: nako | 2006.01.16 11:02