鰹のたたきとマヨネーズ
「ああ、美味しんぼ倶楽部に載っていたやつだろ?」
と僕の父は言った。
中学生当時、沢山読んでいたマンガの中で、『美味しんぼ』だけは父も読んでいるのを知って「鰹のたたきとマヨネーズ、やってみようよ!」と僕が両親に言ったのだった。母は「やめなさいよ、そんな食べ方…」と言いながら、その日の夕食に初鰹を買ってきてくれた。
皿の上に「くるくるっ」とマヨネーズを出して、そこに鰹のたたきの一切れをベロんと付ける。口に頬張る。。。
その、まったりまろやかな味は生姜醤油より旨い、と主人公の山岡士郎が言っていて、僕も「生姜醤油より旨い」と言った。母は「やめてくれない?」と笑顔で反対意見を言っていたが、父は一切れ頬張って、ビールを一口飲んで、僕に賛成してくれた。
鰹のたたきとマヨネーズが、「男同士」の味だった。
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ビールは、結局父と一緒に飲むことはできませんでした。
酒のつまみとしては、マヨネーズだけでは塩気が足りないので、今は醤油を少し足して食べます。スーパーで買ってきた初鰹を頬張って、ビールを流し込んで、「旨い」と一人つぶやく私。さて、親父はどんな顔をするのかな。
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